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ビジネスコンシェルジュ/ネット教育アナリスト
[IT教育,人材育成,eビジネス,Web戦略,マーケティング,プロモーション,他]
尾花 紀子
1961年8月16日生まれ

Web掲載

「経営者のためのeビジネス心得」

(4) 「将来を見据える」≠「巨大なシステム構築」

ジャスト・イン・タイムを考える

 工場の生産ラインや物流の話ではないのに、なぜ突然 “ジャスト・イン・タイム” ? と不思議に思われるかもしれませんが、ちょっと考えてみてください。
  eビジネスのためのシステムは、情報という在庫をコントロールする工程に似ているからでしょうか。少し違います。コントロールするのは、情報ではありません。システムそのものです。

 ジャスト・イン・タイム(以下、JIT)生産方式とは、顧客が必要な時に、必要なものを、必要な量だけ生産し、必要な場所に供給する仕組みの総称です。今から30年以上も前に、トヨタ自動車が提唱した「カンバン方式」がとても有名なので、ご存知のかたも多いかもしれません。(このカンバン方式については、さまざまな情報がWEB上にありますので、自社のeビジネスへの展開を念頭に置きながら読んでみると新しい発見があると思います)

 「必要な時に」「必要なシステムを」「必要な部分だけ」構築する。これが、今回私がお話ししたいことです。そのため、JITという表現をしたのです。

 eビジネスに対して二の足を踏んでしまうのは、何といっても提案されたシステムにかかる費用が予想をはるかに越えていた時ではないでしょうか。こういう場合、将来を見据えて、あるいは一度に頼んだほうがコスト安だと考えて、現時点では必要のないシステムまで構築しようとしていることがあります。しかしこれは、大量の部品を在庫として抱えている生産ラインと一緒なのです。

 eビジネスの大きな可能性を考え、そしてエンジニアやコンサルタントが提示してくれるアイデアを聞かされると、ついあれもこれも……と思ってしまうのも当然といえば当然です。でも、「必要な時に」「必要なシステムを」「必要な部分だけ」追加できるのだすれば、予算に応じてシステム構築の優先順位を検討できるのではありませんか?

 ITはその創生期を終え、さまざまな技術と共に成長期を迎えていると言えます。今の技術であれば、JITでのシステム作りは十分に可能なはずです。ですから、自社のビジネスにとって今一番必要なものは何か、どこから着手していくべきかを考え、その部分だけを実現するのに必要なシステムの提案を要望として掲げてみてはいかがでしょう。きっと、必要以上に膨らまない、言い換えれば、システムの膨大な在庫を持たないすっきりとした提案になるはずです。

 ビジネスの変化も技術の進歩も著しい “未来が読みづらい” 時代、今必要のないシステムの在庫は、もったいないという以外の何ものでもありません。JITの発想でシステムを作り、ニーズが生じたタイミングで、その時のビジネス状況に応じ、最新技術によって追加していくのです。

利用者のためのオンデマンド

 工場の生産ラインを変革したJITは、デジタル印刷機が登場した印刷業界にも影響を与えました。大量印刷をすることにより単価をおさえるオフセット印刷では、常にコストと場所の問題を抱えながら在庫の管理をすることになります。これを解決したのが、必要な時に必要な部数だけ刷ることができる「オンデマンド印刷」です。

 同じように、デジタル化の波は「ビデオ・オン・デマンド」「オンデマンド・ストリーミング」「オンデマンド出版」など、さまざまな「必要な時&もの&量を提供するサービス」を生み出しています。

 生産者の立場から考えたのがJITだとするなら、オンデマンドは利用者の立場から考えた仕組みです。「eビジネスは利用者のために」と何度かお話ししていますが、電気・水道・ガスのように、いつでも必要な時に必要なだけ利用できることが、eビジネスでは大変重要になります。

 eビジネスを始めるということは、eビジネスの利用者にもなるということです。その感覚で考えてみてください。システムの利用者は、お客様ではなく、自分たちなのですから。

 冷水ポットに入れた水を追加しようとしたら、前の水と化学反応を起こした……ありえない例え話ですが、eビジネスのためのシステムを場当たり的に構築していくと、そんなことも起きないとは限りません。必要最低限に作ったシステムが、変更・拡大をしていく際に使えないパーツとなってしまっては、意味がないのです。

 利用したい時に、利用したいシステムを、利用したいだけ提供してもらう。そのためには、利用中のシステムはパーツとしてずっと生かしていけるものに作ってもらわなければなりません。要するに、どんなに小さなシステムであっても、オンデマンドな活用が可能であるべきなのです。

 オンデマンドの時代のシステム構築は、常にコストと将来性を鑑み、必要なタイミングで必要な量の「ずっと利用可能なシステム部品を構築すること」に他なりません。これは、WEB製作という、ごく身近なシステム構築でも同様です。

 「将来を見据える」イコール「巨大なシステム構築」の時代は、すでに幕を閉じているのですから。

 

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